堺市のカフェで講座やセッションを行い、人気を集め始めている、エニアグラム心理学カウンセラーの隅谷真理さん。もともとは営業職をしていたけれど、お子さんが1歳の時に、エニアグラム心理学カウンセラーとして個人事業主となりました。
どうして、お子さんが1歳の時に営業職を辞めて個人事業主となったのか、なぜエニアグラム心理学だったのかを知りたくて、お話をうかがいました。
心が楽になるエニアグラム心理学との出会い
「エニアグラム心理学」という言葉を知らない人も多いのではないでしょうか?
エニアグラム心理学との出会いによって、隅谷さん自身の人生が変わったそう。どんな風に生き方が変わったのでしょうか?
隅谷さん自身のお話を聞くことで、エニアグラム心理学がどういうものなのかが見えてきました。
(隅谷さん)私は子供が2人おって、2人目の育休の時かな。下の子を産んですぐの頃、エニアグラム心理学を知りました。
「どこで(エニアグラム心理学に)出会ったんですか?」
ある人のオンラインサロンに入っていて、それでちょうど(エニアグラム心理学を)取り上げていて、「面白そう」と思ったことがきっかけです
はじめは、「よくある動物占いみたいなやつなんやろうな」と思ったら、ちょっとやってみたらめっちゃ面白くて。『これは気になるぞ』って思って学び始めました。
エニアグラムで変わった「生き方」
私っていわゆる『完璧主義者』なんですよ。なんていうんかな。昔の仕事とかも、一人でずっと怒ってたんです。
チームで働いてても「これって普通そうあるべきやろ」「普通こうするやろ」とか。「なんでそんな効率悪いことするんかな」とか。
その時はすっごい頭固くて、「なんでこんな腹立ってばっかりなんだろう」って。ストライクゾーンが狭すぎて、ちょっと違ったらイライラしちゃう。自分に対しても、周りの人に対して「性格悪いな」って思ってたんです。
けど、エニアグラム心理学と出会って、『自分は完璧主義者タイプなんだ』っていうの知って、「自分はこういう性格だから、それを変えるんじゃなくて、枠を広げていこう」って思えるようになった。
「自分の性格が悪い」のではなくて、それは、「そういうもんやから」って思えるようになった?
そう。怒ってた理由に気づけて、「だから自分はこういう性格なんだな」って思えるようになった。それと、私は人に対してだけじゃなくて、自分に対しても理想が高すぎやから、めっちゃ仕事とかも手を抜かずに頑張れて、いいとこもある(と言うことにも気づけた)。
『自分の性格を発見』した感じ。「あの時の色のイライラもこれが原因か」みたいにつながったんです。
エニアグラム心理学に出会わなかったら離婚していたかも・・・
エニアグラム心理学を仕事にしようと思った「流れ」を教えてください。
そうですね。一つは、『自分のこと』に気づけたことが、すごく大きくて。
もう一つは、『夫との性格の違い』に気づけたことが、めっちゃ大きかったんですよ。
私は完璧主義者で、頭が固くなりやすいから、子供が生まれても「絶対9時に寝かさなきゃ」ってがんばっていたし、携帯を見て『2時間前にお風呂入れた方がいいらしい』ってなったら「それ通りしなきゃ」って(いつも思っていました)。
上の子の初めての育児の時は、エクセルで離乳食の計画表をつくってました。今考えたらアホらしいけど、「親なら栄養バランス考えなきゃ」って。
すごいカリカリしてたんですよね。「9時ちょっとすぎちゃったー」とか。
『夫との違いに気づけた』というのは?
夫は「その日に寝れたらいい」、「生きてたらいい」みたいなタイプで。自分のペースを本当に崩したくないタイプで。
「何でもいいやん。のんびりしたらいいやん。帰ったら、まずテレビつけたらいいやん。」みたいなタイプで(笑)
けど私は「子供にテレビ見せるなんて!」と(いうタイプだから)よくケンカになってた。
育児に対する価値観って夫婦でぶつかりますよね。それがこの心理学に出会ってどうなった?
彼はマイペースで、『のんびりしたい』という欲求を持っている。私は『完璧にスケジュール通りにしたい』と思う欲求を持っている。だから、そこでぶつかり合う。
でも、「(エニアグラム心理学を学んでからは)9時までに寝かしたい」と思ってもいいけど、「『寝かさんと死んじゃう』とか、『親としてどうとか』、そういうのは違うな」って気づいて。だから、ちょっと緩めることもできた。
夫は急かされるを嫌やったりするんですけど、お互いの妥協点を見つけられたというか。
話し合って見つけたんですか?
話し合いもちょっとあったけど、基本的には、(エニアグラム心理学を)学んで、「(夫と私は)全く別の生き物なんやな」って、「自分の価値観で(夫に)言っても無理なんやな」って分かって。
犬と猫じゃないけど、私はお散歩行きたいし、でも猫は家で解きたいしみたいな。それくらい(旦那と私は)違うんやな、そこに気づけて夫に対する理解が変わりました。
なるほど。けれど理解するだけじゃなくて、ちゃんと夫に対する『接し方』が変えられているのがすごい。
そうですね。全くイライラせえへんくなったわけじゃないけどね。「まあ、猫やしな」みたいな。そういう風に見ると、「無駄にイライラしすぎやな。そんなエネルギーすごいもったいない」って思えるようになりました。
今までは「こう言えば分かってくれるやろ」と思って言ってたけど、「そもそも無理なんやな」と。そのエネルギーを他に使おうって。
ちなみに、夫は受動的やから、「お皿洗っといて」と言ってたら、「ハイ」ってやってくれるんです。
素敵な旦那さんですね。
「自分で考えてやってね」というお願いは無理やけど、「これやって」とか「これ助けて」に対しては、「はい。オッケー」という感じで。そんな、いいところにも気づけた。「どういうお願いの仕方をしたら、お互いにとって良くなるかな」と考えられるようになったので、夫婦関係が良くなったんだと思います。
なるほど!
知らなかったら離婚したかもしれない(笑)
けど、分かります。子供が生まれる前までは、ちょっと自分なりに抑えて言ってたことでも、子供が生まれたら自分も余裕なくなるから、めっちゃもうストレートに、言いたいことを言っちゃってる(笑)
ママは、家にこもりきりだし(ストレスたまるから)ね。
同じ人間やと思ってるからイライラしてくる
同じ人間やと思ってるから、そんでイライラしてくる。エニアグラム心理学では、人を『9つのタイプ』に分けるんです。
エニアグラム心理学を学ぶまでは、自分のメガネしか持ってなかったけれど、(エニアグラム心理学を学んだことで)9個のメガネがある感じになりました。メガネが9個あって、「この人はこういう感じのタイプやから『あ、このメガネかけたら、なるほど、そう見えるんだろうな』」っていう風に客観的に見えるようになったというか。
なるほど面白いですね。そのおかげで、
- 旦那さんと理解し合えないところが分かって『妥協点』を探せるようになったり
- 旦那さんの『よさ』にも改めて気づけたり
- タイプを踏まえて『言い方』を工夫できるようになった
んですね。
営業職からエニアグラム心理学カウンセラーへ
学びたい、もっと知りたいになって学び始めた後、どういう流れで「起業しよう」と思ったんですか?
そうですね。その時は営業の仕事をしていたので、「営業の仕事とかでも活きたら面白そうやし、社内でも役に立てるかな」と思って。
最初からエニアグラム心理学を仕事にしようとは思ってなかったんですね。
そうですね、「学んで(営業の)仕事にも活かせたらいいな」ぐらいなでした。
後々学んでいくうちに、「もうちょっと広めたいな」と思うようになって。
自分もやけど、「これで楽になる人めっちゃ多いな」と。自分がすごい楽になったから。
イライラってすごい無駄なエネルギーだと思うんです。(エニアグラム心理学のセッションを)やるだけでイライラが減る。
「イライラが減る。そんな心理学を広めたい」って思いで始められたんですね。
あとは単に(エニアグラム心理学が)<好き>なんだと思います。
営業の仕事を辞めて、「エニアグラム心理学カウンセラーとして頑張ろう」と思った<決定打>みたいなのはあったんですか?
営業の仕事も別にやろうと思ったら、定年まで働けるし、めちゃめちゃ「これが嫌や」とか、そんなんはなかったんですけど、う~ん面白くなかった(笑)
生活のためにやってたみたいな?
そんな感じですね。生活のためにやってました。
あとは、(堺市から)新大阪までの通勤がきつくて。
往復2時間くらいですよね。
自分のやりたいことをやりたいけど、子どもにイライラをぶつけたくない。通勤時間もだけど、やっぱり出勤ってなったら「もう間に合えへん、電車が~。はよ食べて~」って、それで毎朝子どもにイライラしていました。
そういうのって、「できたら避けたいな」と思って。
時間に押されてると、イライラしちゃいますよね。
下の子が1歳になって、いったん営業職を再開したんです。
育休中に心理学を学んで、下の子が1歳の時に営業職に復帰して。
でも復職して3ヶ月ぐらいで「やっぱ辞めたい」って感じて。結局、(営業職に)復職して1年ぐらいして辞めた。
辞めてすぐに事業を始めたんですか?
辞める前からちょいちょい準備はしていました。
エニアグラム心理学カウンセラーとなって良かった?楽しいことは?
辞めてよかったですか?
今の方が、断然、楽しい!
何が一番楽しいですか?
周りの人、関わる人がみんな面白い人としか出会わない。
百合子(インタビュアーの私)さんとかも、やってることは違うけど、なんとなく『目指してる方向』が同じですよね。
同じ方向を見ている人にいっぱい出会えるから、面白いし、やっぱりフリーランスでやってる人って、何か勉強してたり話してて、学びがある人ばかり。
向上心がある人ばかりなのかな。私のサービスを受けてくださる人も「自分を変えたい」という前向きな気持ちがある人ばかりです。
前向きな人と出会えて、日々、学んでる。仲間ができるっていうのかな、そこが楽しい。
大変なことは?
継続かな。
例えば何ですか?
インスタの更新とか。子どもがいると、本当はやりたくてもできないときもあって。土日とかゴールデンウィークもなかなかできなくて。
後は、寝かしつけがあるから、夜は活動できない。
仕事の中で嫌いなことや苦手なことはありますか?
お金の計算ぐらいかな(笑)
今のお子さんの年齢と、エニアグラム心理学カウンセラーとしての1日の流れは?
上の子は6歳(年長)と、下の子はもうすぐ3歳。
朝は5時に起きます。自分の支度と、スケジュールを立てたりしています。
子供が起きて、ご飯などをして、9時に保育園に預けます。仕事をして、5時ごろ、お迎えに行きます。
それが基本の流れです。5時以降は、夕飯とかママ業が入ってきて、夜は(子どもと)一緒に寝ちゃいます。
「起きたかったのに」って思うとストレスになるから、もう割り切って寝ます。
起業して後悔したりしていない?
雇用の時と違って、通勤時間もないし、やっぱりいいですか?
断然いい。子供にイライラがない。
まだ安定したお金は入ってきてないけど、子供にイライラしなくなったのは大きい。
起業して1年くらいですよね。
そうですね。
総合的に起業してよかったなって思います?後悔とかないんですか?
ないです!
あと、しょうもないですけど、化粧せんでいい日が出来て嬉しい。ノーファンデでいい(笑)
逆に、外出るときにオシャレするようになったりとか(メリハリがついたのもいい)。
旦那さんに反対されませんでしたか?
仕事を辞めて起業することに対して、旦那さんに反対されませんでした?
(反対は)ないです。逆に「反対されるかも」っていう妄想でなかなか言えなかったりしました。けど、仕事を辞める段階で言ったかな。
なんて言って、どういう反応でした?
「辞めたいねんけど」って言ったら、「前から言ってたやん。辞めたら」って言われました(笑)。そんだけ家に帰って愚痴を言ってたんやなって(気づきました)。
「エニアグラム心理学カウンセラーになりたい」と言った時は、反対はありませんでしたか?
反対はされなかったかな。「やってみたら」って感じで。
(夫には)何も言われないんですけど、夫の方が収入が高いから、「夫のためにも頑張りたい」という訳じゃないけど、「家計の〇〇費は私が負担できる」って言えるようになりたい。
(そういう風に)自分で自分のお尻を叩いて頑張っているというか、「いつまでも(旦那に)ぶら下がってたくない」っていう思いはある。
私も色々な女性と話しているけど、「おんぶに抱っこは嫌」と思っている女性は多いですよね。
かといって、稼げてない自分が価値ないとは思っていないんですよ。「見返したい」って思ってる。見下されている訳ではないんですけど(そう感じている)(笑)。
男性と比べてどうこうじゃないけれど、女性ってすごい力ある人、めちゃめちゃ多い。だから、「わざわざ(自分から男性の)下にいかんでいいのにな」って。
今後の展望は?
今後の展望を教えてもらっていいですか?
もっと自分のサービスで心が軽くなったり、いい意味で個性が面白がれる人を作りたいです。
今日、お話を聞いていて、子供にイライラして当たっちゃうとか、人目が気になって自分に自信のない人も変わるきっかけになるから受けてほしいって思いました。
そうですね。
- 自分の性格に悩んでる人
- 人間関係に悩んでいる人
- 自分のことでイライラ・モヤモヤする
そんな人に、受けてほしいです。
今されているエニアグラム心理学カウンセラーのお仕事内容を詳しく教えてください
今はセッションとプチ講座をしています。
セッションでは、その人の『話し方』とか『テンション』とか、『表情』とかから、「この人は(9つのタイプのうちの)このタイプっぽい」というのを診断します。
プチ講座の方は、カフェでやっているんですが、それはママが対象です。
お子さんの性格とかをお聞きして「お子さん、このタイプっぽいですね。」っていうのが分かるので、
じゃあ、ママが「(お子さんに)こうしてほしい」という時に、
- こういう言い方したら、聞いてくれる可能性が高まったりしますよ
- こういう対応したらママが怒らずに済みますよ
- 穏やかにいられますよ
というのをお伝えしています。
「なんで伝わらへんねん」ってイライラするエネルギーが不要になる感じです。
「9つのタイプ×心の状態」で自分を知る
自分のタイプが分かることで、『考え方』とか『価値観』、『言われたときにどう受け止めやすい』というのが客観的に分かり、<考え方の傾向>を知ることができます。
例えば、イライラした時に、「外にストレスを与えやすい」とか、逆に自分にむいて「私はダメだわ」と感じるとか、そういう傾向が分かります。
あとは、『心の状態』によっても<受け止め方>が変わったりするんです。
例えば、心の状態が下がっている時は、「お前が悪い」って考えてしまう人のタイプであっても、心の状態があがっていくと、「こういう性格になるんですよ」っていうのが分かります。
「あの人みたいにエネルギッシュになれない」という風に、人と比べて落ち込んだり、自分のことが嫌いって思う人は、心の状態が下がっているだけだと思うんです。そいう時って、ちょっと無理してたりとか、自分らしさを見失っていたりして、要らん心配をしているところもあるなって。
セッションを通して自分の<考えるクセ>に気づけると、自分と人を比べなくなったり、あとは、タイプが分かれば、心の状態が良くなった時に、どういう風になれるのか、というのもある程度見えてくる。
自分は自分、そこじゃないかと思う。「性格が悪いな」とか思うのも、ただ単に心の状態が落ちているだけやったりするんです。
『心の状態』が変わればタイプの変わるんですか?
『心の状態』は変わっても、タイプは変わらないです。
タイプがあって、その時の状態に合わせて、自分がどうすべきかとかもわかる感じです。その人が持ちやすい<思い込み>とかも、やっぱりタイプによって異なるんです。
例えば、「こう言ったら、こう思われるんじゃないかな」と考えやすいタイプって分かれば、「これは思い込みかも」って気づけるようになる。
なるほど。思い込みって、自分じゃ気づかないですよね。
自分にとっては当たり前やからね。
だから、隅谷さんのセッションを通して、自分の<思い込み>とか<考えるクセ>に気づいたり、『心の状態』が分かることが、必要なんですね。
そう。そういう場面があった時に、「これは自分が思い込んでるんや」って気づけたら、必要以上に傷つかなくて済むから。
タイプが分かって、今の『心の状態』を把握できたら、「あなたのタイプなら『心の状態』をあげるとこんな風に考えられるようになりますよ」、「今の状態だと、こういう風にすると良いですよ」っていうのをセッションではお伝えしています。
ニカっと裏のない素敵な笑顔でポジティブにお話をする隅谷さん。「完璧主義で自分の性格が悪い」って悩んでいたことが嘘の様でした。
自分を変えるのではなく、ありのままの自分を受け入れて、枠を広げていく
インタビューをしていて、私が一番印象に残った言葉ですが、みなさんはいかがでしたか?
隅谷さんのインスタはこちらです。ぜひ、フォローやいいねで隅谷さんを応援おねがいします。
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